平年より10日早く、昨年より9日早い満開での土曜日。東京の満開は1953年の統計開始以来、2002年の3月21日、2013年の3月22日に次ぐ3位の早ささです。そんな桜満開な土曜日に尋ねてきたのは千葉中心部に近い住宅街のみどり台。ここにシャリキンジャンキー必見のお店がありました。


名前はやんちゃ、なんと駅に大きな看板、大衆酒場としては珍しく積極的な広告戦略です。競合店多いのでしょうか、京成千葉線みどり台駅の改札を出ますが、何もない駅前にはやんちゃさんだけがある街です。

土曜日の六時半、お店はカウンター中心でテーブル席もあります。テーブル席は満席。一人で行ったのでかろうじてカウンターに座れました。
ファーストコーコールは迷わずシャリキン+ホッピー白。そして出てきたシャリキンセット。宮崎商店直詰のラベルも眩しく、キンミヤカップがそのまんま凍ってます。正真正銘の25度キンミヤの純シャリですね。シャリキンパウチ20度を凌駕するシャリカップ素晴らしいです。

蓋をあけるのも、グラスに注ぐ量を決めるのもあなた次第。豪快に瓶ごと凍っている様は、ハリソンフォードがスターウオーズで炭素凍結されたシーンを彷彿させます。いざ飲もうとしましたが、初体験な事もあり、これ一瓶をどのようにもてあそんでいいかわからず狼狽。まるで、どの穴か悩んだあの頃と一緒です。

一体、この一瓶とホッピーをどの配分で入れればいいのかスプーンを持ってパニックになります。キンミヤカップは200ml、ホッピー360ml。焦るばかりでキンミヤとホッピーの黄金比率1:5が思い出せず、せっかちな性格と溶けるの嫌なの調べもせず。感を頼りにシャクシャクとグラスにシャリキンを入れていきます。なかなか、自分がイメージしているいつも飲んでるビジュアルに近づきません。

結局、カップの半分を投入してやっと納得のビジュアル。そこにエイヤとホッピーを注ぎます。ダメです、心のざわつきや乱れがそのままホッピーに出ます。泡だらけ、美味そうには見えねえなあ。泡落ち着くの待って追いホッピーでキンミヤカップ半分とホッピー半分で出来上がり。が、かなりの濃いめホッピー、船橋の香りがします。これワンセットで落ちそうです。いつも心穏やかにホッピーを注ぐだけということがどれだけ恵まれたことなのかよくわかりました。

うーん、うーん、とホッピーを作りながら悩み、メニューを見て悩んでるおっさんを見かねてか、カウンター越しに若めの大将が声をかけてくれます。もつ煮込みがオススメで、早く出せるそうです。そして今日はレバテキがオススメとのこと。目の前の鍋で煮込まれてるのを見ると頼まずにはいられません、とりあえずオススメの煮込み。


さすがサクッと出てきました。汁は比較的淡白。かつぶしがかかっていて家系ラーメンの汁にすると良さそうです。レギュラーメニューは焼き物中心。黒板メニューも圧倒的に多くて美味しそうです。今夜はもつやきはお休みして様々なおつまみを頼むことにします。

旬の菜の花からしあえ。いいですねえ、桜満開は見てませんが、近き春、まぶた閉じなくてもここにいます。
濃い〜ホッピーを飲み、グラスの空いたスペースに残りのホッピーを足しながら徐々に度数を下げていきます。キンミヤカップには半分残っているので、次はレモンを頼みます。時間が経ちましたが、まだシャリシャリしてます。

緑のスマートな瓶が登場、グラスも変えてくれました。レモンはホッピービバレッジの割材でした。絵が似てますが、タフマンではないです。味は甘み少なくレモンのジューシーさと、サッパリ感が十分に味わえます。生カットレモンが入っていなくても風味が良いので、生レモンサワーとは違った美味しい酎ハイになります。

焼き物で ”奥出雲の椎茸炭焼き” です。こういう漢字が多目なものは格が上がりますよね。団地妻とか、未亡人下宿的な活字で人の気持ちを揺さぶる価値があります。そしてもちろんうまいです。

もつ焼き屋ではなかなか食べれない” 炙り〆鯖土佐作り ”です。肉も好きですが、アブラの乗ったお魚もうまくて大好きです。
レモンがまだ残ってたのでシャリキンおかわりです。お利口さんになったので今回は1/3でやめときます。


濃いめのホッピーが効いて、酔いもかなり回っておりシャリキンの比率とかどうでもよくなって飲んでます。レモンはかなり飲みやすいですね、気がつくとレモン飲み干していたので青りんごを頼んでみます。

こちらは白水社ハイサワーの青リンゴです。グラスも変わって70’sぽいロゴも素敵な赤玉パンチ。緑と赤のクリスマスカラー、新旧ルパンの揃い踏み。青リンゴサワーは若い頃に村さきや庄屋で飲んだ酎ハイを思い出すなあ。

背黒イワシ。完璧にメニュー選び間違えた。青リンゴサワーとこれはねえよなあ。ホッピーで食べたかったですが、背黒イワシとても美味しい。さすが千葉です。
それっぽいメニューってことでハンペンレモン醤油。ローズマリーがシャレオツです。昭和のとてもナウイ味。

ハンペンレモン醤油で自分の中で昭和的な流れが流れ出し、肉は食べない予定でしたが、勢いで頼んでしまったベーコン目玉焼き。

BGMはなし、テレビ放映もなしで落ち着いて飲めるお店ですね。


そしてシメは焼きおにぎり。隣の人が頼んでるのを見て頼んでしまいました。お兄さんがにぎにぎおにぎりを握ってヒョイっと網の上に乗せてじっくり焼いてくれます。


ちょい甘めの醤油味で美味しいです。ものすごく久しぶりに食べたけどおこげと中でモチモチホクホクになってるお米の食感に満足です。
素人の悲しさ、シャリキンと割材の配分がわからず手探りしながらキンミヤカップ シャリキン2つ飲みべろんべろんという結果。何が何だかわからいうちに試合終わってました。何度か飲んで経験を積まないと自分のペースで飲めないシャリキンです。

繁華街ではない住宅街、”みどり台”にあり、おそらくはサッカー大好き大将が焼き場を仕切り、フロアは若者バイトがアシスト。野菜は有機野菜や、千葉地産を積極的に利用しています。キンミヤ25度しっかり凍っていて、シャリキンはトップレベル。焼き場で一人奮闘するもお客様への心遣い完璧ないいお店でした。
ごちそうさまでした!