讃岐うどんの本場“香川県”で名の知れた『うどん 一福』。神田店はミシュランガイド 東京 2017 ビブグルマンを受賞する超実力店。ピブグルマンは、星はつかないけど、5000円以下で良質な料理を提供するコストパフォーマンスが高いお店が選ばれます。そんな『うどん 一福』と人気ビストロ『アガリコ』がコラボした新しい業態”うどん酒場”です。ミシュランも納得のシャリキンが飲めるに違いないと胸を躍らせてやってきました。
夜の7時に3名で入店、愛称ビバンダム、ミシュラン人形(Michelin man)が飾ってありますねえ。1Fはカウンター中心、地下はテーブル席中心ということです。地下に通してもらいます。
インテリア、壁共に和の感じと都会的な感じが演出されててオシャレですねえ。
半個室のテーブル席に通されます。
こちらはクラフトビールもあるのですが、シャリキンをチェック。
元気よくシャリキン極レモンサワーを頼みます。が、悲しいお知らせです。無農薬讃岐レモンがないので今日は提供していないとのこと。ええええ〜まじかあ、がっくし。。一押しなのに。。。いつまでも引きずっていても仕方ないので、生グレープフルーツサワーをシャリキンです。生グレープフルーツとシャリキンのコラボ、初めて飲みます。珍しい組み合わせですよね。
生グレープフレーツサワー到着、絶句です。
ウーンとても残念な感じが満載です。十分に冷えていないグラスとグレープフルーツ果汁の中にシャリキンを入れ、とどめに炭酸を入れたようです。サワーの見た目はアワアワ、陸に上がったカニのようでビジュアル的に綺麗じゃないですよねえ。シャリキンはやる気をなくして氷塊になって漂流しています。寂しい気持ちに拍車がかかりますが、みんなでカンパーイ。シャリ感皆無。。。気持ちを切り替えて、今日はお料理を楽しむことにしましょう、なんつったってうどん酒場ですからね。
氷結ピーマン昆布和え。昆布の塩気、ピーマンの歯ごたえがシャクシャク、シャリシャリでシャリキンロスの心を癒してくれます。なんじゃこりゃ!シンプルなのに美味しいじやんと思って調べてみたら、ピーマンを氷水で冷やすとおつまみになりますよ的なレシピがいくつもありました。こりゃお手軽でいいですね。
冷やしトマト 一福スタイル。よく見えませんが、トマトの下に透明なダシのジュレ。ジュレとカイワレをまぶして一緒に食べると美味しいです。さすがうどん屋さん、ダシのきいたジュレがお洒落さんですねえ、フレンチっぽいです。
お通しで出てきたあげうどん。ぽりぽり食感が美味しいですね。しかし気になるBGM。誰だかはわかりませんが、なぜかメッセージ性の高い、サンボマスター、nakamuraemi系の曲が流れてます。店内の雰囲気、お料理、器の落ち着いた都会的な感じからはかけはなれています。全く異なった違和感がナウいんでしょうか。おっさんにはよくわからないので気にしないことにします。
マグロユッケ。
えんがわのカルパッチョ。いずれもダシが効いて上品なお味です。さあ、ネクストシャリキン、珍しいシャリキンウーロンハイにしました。
ありゃ、やっぱそうだよねぇって感じ。冷えてないグラスに、あんま冷えてないウーロン茶にか弱いシャリキンを投入したんでしょう。シャリキンが入ってればいいんだよね?感のある一番嫌いなビジュアル、インスタ萎えです。
シャリキン氷塊が寂しく浮かび、あっという間に溶けていきます。シャリキン機能不全、”シャリの中溶け”です。グラス、シャリキン、割り材の一体感が皆無。残念としか言えません。シャリが泣いてます。
どどーんと登場したのが自家製ポテトサラダ 大阪味。何が大阪味かというと、油かすとおたふくソースがかかっているのです。
ダシ汁が絶品なので、おでんを食べることにしました。こちらが全部盛り、期待通りの品のいい旨み満載なおでんです。
そもそも、この品が良いお味の料理にパンチが売りのシャリキンってのはどうなんだろうかと疑問が出てきます。どうもしっくりこないなあとおでんのシュウマイを食べながら、奇跡を信じてシャリキン生グレープフルーツサワーをコール。
おお!本気出してロゴ入りグラスになりましたが相変わらずのあわあわ。料理で使ってるお皿とか素敵なものを使ってるのにこのアワアワはどうにかならないのかなあ。いや、ひょっとするとこのアワ自体がフレンチのエアー(泡のソース)からヒントにした新しい演出なんじゃないか?カプチーノからのインスパイアか?と前向きに自分を納得させて統一感のない前衛的なシャリキンを飲みます。
ミルフィーユハムカツチーズイン。いやあ名前だけオシャレですねえ。おたふくソースではなくて卓上にある小さなブルドックの中濃ウスターソースを使ってくださいと勧められます。
他のメンバーが飲んでるクラフトビール、ウイスキーハイボールの方が確実にうまそなのですが、もうやけくそなので最後までシャリキンで通します、高知<黄金しょうがサイダー>。
なるほどわかりました。グラスが冷えてない、シャリキンの量が少ないのもさることながら、か弱きシャリキンがテーブルに届いた時点ですでに溶けてます。溶けたキンミヤがグラスの底に見えます。シャリキンを本気で冷凍する気がないのか、これで良しとしているのか、いずれにせよシャリキン製造工程の品質管理が甘いのが根本原因です。
長居は無用なので、〆のおうどん。うどん屋さんこだわりのメニューなのでスターバックス並みの細かい仕様です。「かけうどんの量大、そのまま、ダシ温、おあげ」をチョイス。麺のコシ重視のオーダーです。
さすがにピブグルマンを獲得したお店で修行してきただけあってうんまいです。昆布やサバ節で作られたダシ、優しくシンプルな味が体に染み渡んでいきます。見るからにうまそうなダシが効いて透明でシンプルな汁。うどんは滑らかでコシがあり喉越しもたまりません。弾む歯ごたえの麺と汁との絶妙な相性で、口の中を幸せにしてくれます。こちらは抜群に調和がとれてますね。
脇が甘すぎますね。neo感を演出したい気持ちが先行し、お店全体の調和が取れていません。残念ながらこのお店のシャリキンは不合格。酒場感を出すためにメニューにシャリキンを載せたまでは良かったのですが、お客様にシャリキンを楽しく美味しく飲んでもらうという配慮が全く欠如してます。全てが中途半端でがっかりでした。シャリキンの扱いがぞんざいなのでシャリハラ認定店です。うどんは文句なし、絶品です。神田店におうどんだけを食べに行きたいと思いました。
ごちそうさまでした。