酒の呑み方は人それぞれ、愛の数ほど飲み方があるわけですが誰かに教わることは稀です。見よう見まねでやってみるわけですが、それ故に自己満足で下手くそとか、ちっともよくないとか真顔で言われたりすることが度々あるわけです。ここは初心にもどり、奈良林大先生の書物で学んでいた気持ち思い出して、ホッピー仙人にホッピーの愛で方について教えを乞うことにしました。
先月、初入店した時に野毛のホッピー仙人でカウンター越しに渡された一枚のチラシ。何かと思えばまさかのNHK講座。
しかも開催場所は町田。みなとみらいにも教室あるのに。。運命的な出会いを感じ、ホッピー仙人のカウンターから申し込をしました。ベルサッサしてやってきました。
教室形式の講義でテーブルチャージ、おつまみなしのシステムで二杯のキンミヤホッピーが楽しめます。
ホッピービバレッジの営業、キンミヤ焼酎本社の方、仙人がお世話になってる酒屋のご主人が来賓で紹介されて、プロジェクターで資料を投影して講座が始まります。
仙人の自己紹介、ホッピーとの出会い、ホッピーの歴史、全国で出会ったホッピーお店、グッズにポスターなどのお話をスライドを交えてお話ししてくれます。もちろん呑み方も、焼酎だけではなくていろんなお酒を試されたそうです。豊富な知識量に圧倒されます。お話を聞いてみたい方は野毛でお話を聞くと良いですね。
話を聞かながらまずは自己流でホッピーを作って呑みます。ホッピーのロゴ入りジョッキを使って焼酎はキンミヤ。ホッピーは白黒選べます。氷も用意されてて、ジョッキを冷やすことができました。
おすすめは、25度の焼酎1に対してホッピー5 1:5です。ジョッキに星のマークがありますが、下から一つ目で70ml。これにリターナル瓶360mlを一本ぶち込むとアルコール度数約5%のホッピーが出来上がります。ビールと同じですね。横須賀方面の老舗は下から星二つの110ml、濃い目が主流とのことです。
泡立ちよけりゃいいんだろうというのが自己流なので、高い位置からデカンタージュの要領で作ります。本当は一杯目ビールのみたいのですが、健康を考えて焼酎を呑み出したのがホッピーとの出会いでした。せめてビールのように泡立てたーいという考えから泡には執着しています。が、びちょびちょ周りには迷惑かも。
そして、講義後半、トルネード注ぎが伝授されます。左手にお好みの量の焼酎が入ったジヨツキ、右手にホッピー。右手は反時計周り、左手は時計回りに素早くまわします。この時大事なのは、ジョッキの取手の部分を持たないで、本体をワシっと掴むこと。そうしないと手首が十分にひねることはできません。ジョボジョボと泡立てながら攪拌させるデカンタージュと違い、ジョッキの底の焼酎に注ぎ込みつつ、焼酎を十分に攪拌させて泡立てます。動作としては雑巾を絞るような形で入れ、ジョッキの水面に合わせて徐々に持ち上げ最後に泡を仕上げるイメージでした。
字面だとわかりづらくてすみません。ホッピー仙人でサーバーではなく、瓶でオーダーすると本物が見れますね。
それでは研修の成果をみていただきましょう。
自己流、デカンタージュで作った白ホッピー。
トルネードで入れた黒ホッピー。
ちなみに白ホッピーと黒ホッピーは泡立ちに違いがあるそうです。黒ホッピーの方が泡立ちがより良いそうです。
要はうまい具合に焼酎と混ぜて、炭酸のシュワシュワ感を残し、泡で蓋するということだと思います。
色々なやりかたがあるので、トリプルアクセルとか、のの字殺法とか新しい注ぎ方考えたら楽しいですね。
デカンタージュで入れるメリットは、ジョッキじゃないキンミヤグラスにも対応が容易。ノーハンドジョブで泡立つのでリターナル一本で二杯飲めるかもしれないというサステナビリティ高い飲み方です。
トルネードは焼酎とホッピーを混ぜることが目的。一方で、デカンタージュは泡立てることが目的。中から責めてほしいナカイキ派か、外から責めてほしいクリ派か。私は断然ナカイキ派一筋53年なのですが。真ん中とってナカ、ソト、二点責めの入れ方もあみだしたいと思います。
新しいスキルを身につけたので嬉しくてやまと屋さんでジョッキチャレンジです。大将にお願いしてジョッキ三冷。当然のことながら酔えば酔うほどうまくはいかず、納得いかないので二杯。何も食べず、ホッピージョッキ二杯呑んで引き上げるという贅沢な夜。ご協力ありがとうございました。
自分のやり方に名前をつけてしまえばこっちのもの。せっかくなのでデカンタージュの外責めに命名することにします。「滝行」。いかがでしょうか、毎晩、酒場でホッピーを飲むたびに修行ができるという寸法です。ちょいと地味ですかね。インパクト弱いとのご意見もあるでしょうから、「鵯越(ヒヨドリゴエ)の逆落とし」ってのはどうでしょう。長すぎるか。
秘技、鵯の逆さ落とし